【毎日経済新聞】 K-POPアイドルのMVもAIで制作——AI映像の無限の世界

声から顔まで——AI MV『BUCKET HAT』がK-POP市場に新たな可能性を提示AIプロダクション初のコンプライアンス実証例Big Ocean × MooAm、グローバル投票で公開可否を決定

7月9日、K-POPアイドルグループ Big Ocean とAIコンテンツ制作会社 MooAm（代表 ハリー・ヒョン）が制作したAIミュージックビデオ 『BUCKET HAT』 が、スイスのITU 「AI for Good」 イベントで世界初公開された。

MooAmは『BUCKET HAT』MVの企画・演出・AI技術運用を総括し、実写とAI VFXを組み合わせたハイブリッド方式で制作した。振付と手話は実写で撮影し、背景・照明・表情などはAIで生成して完成度を高めた。

聴覚障がい者メンバーで構成される Big Ocean は、AIが学習した発話データを通じて実際の声に近い感情と音色を再現。MooAmは、都市的な情緒や表情、光と色、K-POP固有の感性までAIで視覚化したと説明する。

本プロジェクトは、AI技術と人材が有機的に結合した制作手法が創作者の意図を損なわず、制作費削減にも寄与することを示した。

特にMooAmは企画段階から法的安全性と倫理性を考慮し、特定の著名人やブランドを想起させる生成物が出ないよう、AIプロンプトをチェック。AIプロダクションとして初めてコンプライアンス実証例を確立した。

MooAmは「AIコンテンツは誰かの機会を開く技術になり得る。AIが人を代替するのではなく人を支援する技術となるよう、倫理的な検討と創造的な実験を続ける」とし、今後も持続可能なAIコンテンツ生態系の構築をリードしていくと表明した。

一方、AI MV『BUCKET HAT』は7月9日から Big Ocean 公式アカウントで公開可否を決める投票を開始。賛成が過半数を超えれば、全編が投稿される予定だ。

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